一緒に住み始めてもうじき3年…。
俺達は相変わらず仲良く一緒に住んでいた。
お互いの話もいろいろした。
龍次さんは22歳の時に事故で家族を亡くしたそうだ。
オレは母子家庭で、母親は昔から男作って留守がちだった。
なんか状況は違うけど、ずっと一人だったのは似てるねと笑い合った。

そんなある日の事だった。
夕飯を食べ終わってくつろいでいるとケータイが鳴った。

「もしもし?……なんやって?すぐ行く!」
「仕事?」
「ああ、先月出所したばかりの犯人がまた悪さしてこの辺逃げとるらしい」
「気をつけてな…」

大阪でもあまり治安がよくない町だったので
こういうときは本当に不安だった。
龍次さんを送り出し、部屋の掃除をしていた時
玄関の外で何か音がしたような気がした。

(ん…?龍次さん帰ってきたかな)

そう思って玄関を覗いてみたが、誰もいなかった。
その時。

「お前がぁ……龍次の男かあぁ?」

背筋が凍るような声だった。
とっさに振り返ったが既にそいつはオレの目の前に居た。

ダン!

物凄い力で壁に叩きつけられる。
男の顔は逆光で分からないが、体格も、力も完全に相手が上だった。

「くっ…、だ、誰や!」
「うえへへ……ひ、み、つw」
「ふざ…けんな!この…!」
「うぐっ!」

男の鳩尾に膝蹴りを食らわせる。
家宅侵入の上に暴行未遂。このくらいなら正当防衛だろう。
男が怯んだ隙に抑え付けられていた両手を解こうとする。
左手が辛うじて解けた。
そのまま男の顔面を狙ってパンチを撃とうとした瞬間…

ザクッ。

「アハハアアァァw悪戯する手は、おしおきしなきゃなw」
「がぁぁぁぅぐっ」

今度は右手で気管を塞いできた。声が出せない。

「大声出すなぁよぉぉぉぉぉおwwwひひひw」
「…!!…!!!!」

左の二の腕が焼けるように痛む。
何かが、刺さっていた。

「龍次にはぁあ、世話になった、からなあぁああw
御礼をおぉをお、しなきゃなぁぁあwwうひひ」

髪を掴まれ、リビングに引きずられた。
そのまま床に抑え込まれる。
首を締めながら、左手に刺さっていた物をずるりと引き抜く。
痛みに叫ぼうにも、気管がふさがれて声が出ない。

「安心しなぁ。殺しはぁああぁ、しねぇよw
でも…楽しませてもらうがなぁぁぁああぁ」

そう言いながら目の前にかざしてきたのは…ナイフだった。
血がべっとりとついている。
服を切り裂かれ、窒息しない程度に喉を抑え付けながら
そいつはオレを犯した。
ニヤニヤと厭らしい笑みをこぼしながら…。
血に染まったナイフを見せつけながら…。
その目は、常人のそれではなかった。

オレは切り裂かれるような体の痛みと
心臓をひねり潰されるような心の痛みに耐えながら
ただ、涙を流し、その男を睨み付ける事しか出来なかった。

「黒澤あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

その怒鳴り声は龍次さんのものだった。
リビングの入口で息を切らしている。

「おwww主人公登場うううひひいひいいいw」
「お前……!よくも、泰三を!!!」
「動くなよ、こいつ、死ぬぜェェェええええw」
「くっ…!!」

「おまえもぉお、運がねぇなああぁ
こいつがぁ、オレを逮捕しなけりゃ…
お前があ、こいつと付き合ってなけりゃぁあ…
こんな目にいぃ、遭わなくてえ、済んだのになああぁw」

「お前…また薬に手出したんか!」

「ああはははあぁぁはははw
お前の事、恨んでるぜえぇw
こんなにキモチイイ物ぉををおw
取り締、まぁぁりいいいいやがってえェええええええ!!!!!!!」

それまでニヤニヤとしていた男の顔が
急に鬼のような形相に豹変したかと思うと
いきなりナイフを龍次さんに向かって投げつけた。

「うぐっ!!」

腹にナイフが深々と突き刺さり、
そこから真っ赤な血がボタボタと流れ出した。

「龍次さん!龍次さん!!クソッ!この野郎ぉぉぉぉぉ!!!」
「ひひひひひひいいいいムダムダムダムダムダぁぁぁぁwwwwww」

男は嬉しそうにまた腰を振り始めた。
痛みが体を貫くが、龍次さんを助けたい一心で力いっぱい抵抗した。
しかし力で完全に負けているオレの抵抗は虚しくあしらわれるだけだった。
どのくらいの時間が過ぎたのだろう…

「う、ぐ…うおおおおおお!!!」

龍次さんが叫んだ。見ると腹のナイフがずるずると引き抜かれていた。
シャツの切れ目からどくどくと真っ赤な血が流れ出している。
既にかなりの出血をしているようだった。
意識が朦朧としているのか、
焦点の定まらない目でフラフラとこちらに歩み寄ってくる。

「龍次さん!オレの事はいいから、救急車呼んで!!!」
「泰三…オレのせいで、ゴメンな…」

龍次さんはナイフを振り上げた。
しかし…そのまま意識を失って倒れてしまった。

「龍次さん!龍次さん!!うわああああああ!!」
「はははははははははは!悲しいか?悲しいか?
誰だって!いつか!死ぬんだよ!それが!今だっただけだ!
はははははははあはっははははははは!!!」

男は狂ったように笑いながら腰を振り続けた。
オレは龍次さんの名を呼びながら必死に手を伸ばした。
でも、どんなに手を伸ばしても
たった数十センチの距離は縮める事が出来なかった…。
(´・ω・`)★☆(´・ω・`)★☆かいせつ★☆(´・ω・`)★☆(´・ω・`)

タイトル「誰だっていつかは死んでしまうでしょ」は
Perfumeの楽曲「edge」から歌詞を引用しています。

えーと…正直書いていて一番辛かった回ですね(;´ω`)
泰三がウケが出来なくなったトラウマを植えつけた張本人
黒澤の登場です。ちなみにフルネームで黒澤優で、
同姓同名の女優がいますが、
これはR-17というドラマでサイコさんな女子高生を
黒澤優が演じていた(そしてはまっていた)のと
「オナニーマスター黒沢」というWeb漫画からもらいました。
またオキャンダラスのほうで泰三の絵をアップしましたが
実はあの時タトゥーはなんとなく描いただけでしたw
でもアレを生かせたらと思い、
泰三にはちょっと痛い思いをしてもらいました(;´ω`)
まあ…アレですな。レイプ、いくない。